0円物件を個人間で譲渡する進め方|贈与税・契約書・登記を自分でする手順・方法

「いらない土地を0円で譲りたい」
「固定資産税が負担なので、引き取ってくれる人に渡したい」

近年、こうした理由で0円物件の個人間譲渡が増えています。

ただし、
・贈与税はかかるのか
・契約書は必要なのか
・登記はどうやるのか

分からないことも多いですよね。

この記事では
0円物件を個人間で譲渡する進め方を、初心者でも分かるように解説します。

0円物件とは?本当に0円で譲渡できるのか

0円物件とは、
不動産を無償で譲渡することを指します。

よくあるケースは以下です。

・地方の空き家
・山林
・管理できない土地
・相続したが使わない土地

固定資産税や管理負担を避けるため、
「お金をもらわずに引き取ってもらう」形になります。

0円で譲渡は可能です。法律上はこれは

贈与(無償譲渡)

と言います。

0円物件譲渡は「個人間売買」が良い!

通常の不動産売買では仲介会社が入りますが、0円物件(負動産)においては個人間でのやり取りが推奨されています。理由は

  • 不動産会社のメリットがない: 仲介手数料は「売買価格の○%」と決まっているため、0円の取引では業者の報酬も0円になってしまいます。
  • 責任のリスク: プロが介在すると、後から欠陥が見つかった際の責任を問われるリスクがあるため、業者は0円物件を敬遠します。

つまり、「自分たちで書類を作り、自分たちで法務局へ行く」ことが、0円物件譲渡を成功させる為のキーとなります。

0円物件譲渡の流れ・手順

個人間で0円物件を譲渡する流れは以下です。

  1. 譲渡条件を決める
  2. 契約書を作成する
  3. 贈与契約を締結
  4. 所有権移転登記を申請
  5. 税務申告(必要な場合)

実は、不動産会社を使わなくても
個人で手続きすることは十分可能です。

次から具体的に説明します。ぜひメモを取ったり、スクリーンショット、ブックマークをして実際に行う時にお役立てください。

スタート!♪

STEP1 譲渡条件を決める!

まず決めておくべきポイントがあります。

▶︎確認しておく内容

・土地か建物か
・境界の有無
・建物の状態
・固定資産税の清算
・残置物の扱い

特に重要なのが「現状有姿」で譲るかという点です。
多くの0円物件は「現状のまま引き渡し」にするケースがほとんどです。

STEP2 贈与契約書を作成する!

0円物件の譲渡でも
契約書は必ず作成した方が安全です。

理由は3つです。

☑︎トラブル防止
☑︎登記手続きに使える
☑︎税務証明になる

▶︎贈与契約書の基本内容

契約書には次の内容を書きます。

・贈与者(渡す人)
・受贈者(もらう人)
・物件情報
・無償で譲渡する旨
・引き渡し日
・現状有姿条項

💡契約書に必ず入れるべき「魔法の文言」

0円物件で最も怖いのは、譲渡した後に「雨漏りしている!」「シロアリがいた!」とクレームを言われることです。これを防ぐために、契約書には必ず「現況有姿(げんきょうゆうし)」の免責条項を入れます。

契約書にそのまま使える例文

(契約不適合責任の免除) 「乙(譲受人)は、本物件を現況有姿にて引き受けるものとし、甲(譲渡人)は、本物件に雨漏り、シロアリの害、建物の構造耐力上の不備、その他一切の欠陥(瑕疵)があっても、修復や賠償の責任を負わない。」

この一筆があるだけで、「タダなんだから、文句なしで引き受けてね」という法的なバリアを張ることができます。

STEP3 贈与契約を締結!

契約書を作成したら双方が署名押印します。

必要なもの

・実印
・印鑑証明書

STEP4 所有権移転登記をする

次に法務局で「登記」申請を行います。
0円物件でも登記は必須!

不動産は、契約をしただけでは名義は変わりません。
法務局で「所有権移転登記」を行って初めて正式に所有者が変更されます。

▶︎法務局へ行く時の「持ち物リスト」

契約書ができたら、最後は名義変更(所有権移転登記)です。司法書士に頼むと数万円かかりますが、自分たちで法務局へ行けば数千円〜の登録免許税(実費)だけで済みます。

持ち物あげる人(譲渡人)もらう人(譲受人)
① 登記申請書
名義変更を法務局に申請する書類。
② 登記識別情報(または登記済証=権利証)
現在の所有者が持っているもの。
③ 贈与契約書(登記原因証明情報)
「贈与した」という証明。 
④ 印鑑証明書(譲渡人)
発行から3ヶ月以内。
⑤ 住民票(譲受人)
⑥ 固定資産評価証明書
登録免許税計算のため。 
⑦ 実印(譲渡人)
⑧ 本人確認書類
運転免許証など。
現金
登録免許税

① 登記申請書は法律上、譲渡人と譲受人が共同で申請します。ただし実務では、登記申請書の作成や提出は新しい所有者(譲受人)が行うケースが一般的です。)

譲渡人(あげる人)の持ち物

・登記識別情報(または登記済証=権利証)
・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
・固定資産評価証明書
・実印
・贈与契約書
・本人確認書類(運転免許証など)

譲受人(もらう人)の持ち物

・登記申請書
・住民票
・贈与契約書
・本人確認書類(運転免許証など)
・現金

▶︎法務局で「名義変更」を申請する(ここでお金が必要になります!)

必要書類がすべて揃ったら、いよいよ不動産がある場所を管轄する「法務局」へ行きます。

ここで、多くの方が驚かれるポイントがあります。 実は、法務局はただ書類を出すだけの場所ではなく、「その場で税金を納める場所」でもあるんです。

この時、窓口で支払う税金のことを「登録免許税(とうろくめんきょぜい)」と呼びます。

登録免許税は「その場」で「現金」で払うのが基本

「税金なら、あとで振込用紙が届くのかな?」と思うかもしれませんが、不動産の名義変更は「お金(税金)を払わないと、手続きをスタートしてもらえない」というルールになっています。

具体的な支払いステップは以下の通りです。

  1. 法務局の中にある「印紙売り場」へ行く (多くの法務局には、切手のような『収入印紙』を売っている窓口が併設されています)
  2. 税額分の「収入印紙」を現金で買う
  3. 申請書にその印紙をペタッと貼って、窓口に提出する

これだけで支払いは完了です!

注意! 法務局の印紙売り場では、クレジットカードや電子マネーが使えないところがほとんどです。名義変更をするときは、あらかじめ計算した税額分の「現金」をしっかりお財布に入れて持っていきましょう。

💡いくら用意すればいい?(計算の目安)

「当日、いくら現金を持っていけばいいか分からない」と不安ですよね。 事前に固定資産評価証明書という書類(役所で取れるもの)を手元に用意して、ざっくり以下の計算をしてみてください。

  • 計算式: 固定資産評価額 × 2.0% = 登録免許税

(例)評価額が1,000万円の土地なら、20万円の現金が必要です。 ※贈与の場合、この「2%」という税率は決まっています。

STEP5 贈与税の確認

0円物件で最も注意するのが「贈与税」です。

贈与税は「受け取った側」に課税されます。

▶︎贈与税の基礎控除

年間110万円まで非課税です。

つまり
評価額が110万円以下なら贈与税はかからない可能性があります。

▶︎評価額が高い場合

もし評価額が110万円以上だと贈与税が発生する可能性があります。

その場合は

・相続時精算課税
・売買契約にする

などの方法も検討した方が良いでしょう。

0円物件譲渡でよくあるトラブル

よくあるトラブルは以下です。

▶︎境界不明

山林や古い土地は
境界が曖昧な場合があります。

▶︎固定資産税

その年の税金負担を
どちらが持つか決めておくこと。

▶︎建物の不具合

古い家は

・雨漏り
・シロアリ
・倒壊リスク

などがあるため

契約書に現状有姿条項

を入れておきます。

まとめ|0円物件は個人でも譲渡できる!

0円物件の譲渡は、一見むずかしそうに感じますが、
手順を一つずつ進めれば個人でも十分に対応できます。

流れをもう一度整理すると、次の5ステップです。

1 譲渡条件を決める
2 贈与契約書を作成する
3 契約を締結する
4 所有権移転登記を行う
5 贈与税を確認する

特に大切なのは、

・契約書をきちんと作ること
・登記を確実に行うこと
・税金の仕組みを事前に理解しておくこと

この3つを押さえておけば、安心して進めることができます。
不動産会社を使わなくても個人で手続きすることは可能です。

0円物件は「難しいもの」ではなく、
正しく手順を踏めば自分で進められる手続きです。

「何から手をつければいい?」と迷ったら、まずは**「固定資産評価証明書」を取りに行くこと**から始めてみてください。そこから全ての計算と準備がスタートします。

この記事をスクショやブックマークしておけば実際の取引の時にすぐに手順や持ち物をチェックできたり、と取引先に登録免許税の説明や法務局への持ち物を伝える際にも役立ちます。
心地よいお取引がきっとできるはずです。

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