土地売却で手取りはいくら残る?超わかりやすい解説。シミュレーション、税金、仲介手数料、計算方法!

土地を売却するときは、査定価格だけを見るのではなく、最終的に手元にいくら残るのかまで計算してみましょう。

たとえば、相続した土地が5,000万円で売れた場合で考えてみます。

今回は、

  • 木造30坪ほどの古家を解体する
  • 売却前に確定測量をする
  • 仲介会社を通して売却する

というケースでシミュレーションします。

日本一分かりやい解説を目指しています。これを見れば全部分かります。ぜひお役立てください。

5,000万円で売却した場合の主な費用

項目金額の目安
売却価格5,000万円
仲介手数料▲171万6,000円
古家の解体費用▲150万円
確定測量▲60万円
売買契約書の印紙税▲1万円
税金を除いた残額約4,617万円

仲介手数料

5,000万円の土地を不動産会社の仲介で売却した場合、仲介手数料の上限は次の計算で求められます。

(5,000万円 × 3% + 6万円)× 1.1

(5,000万円 × 3% + 6万円)× 1.1= 171万6,000円

400万円を超える不動産売買では、この速算式で仲介手数料の上限を計算できます。

解体費

解体する場合は、売却前に解体業者から見積もりを取り、実際の金額に置き換えて計算してください。

今回は、古家の解体費を

150万円

として計算します。

測量費

土地を売却するとき、隣地との境界を明確にするために確定測量を行うことがあります。

今回は60万円として計算します。

測量が必要かどうかや費用は、土地の広さ、境界杭の有無、隣接する土地の数などによって変わります。

印紙税

2026年10月現在の軽減措置では印紙税は1万円です。

1,000万円超5,000万円以下の不動産売買契約書は、2027年3月31日まで軽減税率が適用されています。

5,000万円の不動産売買契約書にかかる印紙税は、現在の軽減措置では1万円です。

合計

ここまでを合計すると、

仲介手数料 171万6,000円
+ 解体費 150万円
+ 測量費 60万円
+ 印紙税 1万円

= 382万6,000円

です。

5,000万円から引くと、

5,000万円 − 382万6,000円

= 4,617万4,000円

が残ります。☺️

これでは終わらない

ただし、これで終わりではありません。

土地を売って利益が出た場合は、さらに譲渡所得に対する税金がかかります。😱

税金

次に税金を解説します。

ここが少し分かりにくいところですが、5,000万円に税金がかかるわけではありません。利益に税金がかかります。

基本的には、

売却価格 − 取得費 − 売却にかかった費用 = 課税される利益

で計算します。

ですので、まず取得費を調べます。

相続した土地の場合は、親がその土地を購入したときの取得費を引き継ぎます。

たとえば、親がこの土地を2,000万円で購入していたとします。

5,000万円− 取得費2,000万円− 売却費用約383万円= 約2,617万円

この約2,617万円が課税される利益(譲渡所得)になります。

税金はいくら?

課税される利益は約2,617万円です。
ここに税率をかけます。すると、収めるべき税金がでてきます。

親が土地を取得してから売却する年までの所有期間が5年を超えている長期譲渡所得と仮定すると、
税率は所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて約20.315%です。相続した場合は、親の取得時期も引き継いで判定します。

課税される利益 × 税率 =税金

約2,617万円 × 20.315% = 約532万円

となります。

すると、

5,000万円− 売却費用約383万円− 税金約532万円= 手取り約4,086万円

という計算になります。

手元に残るお金

5,000万円で売れても、手取りは約4,086万円。

今回の条件では、

金額
売却価格5,000万円
仲介・解体・測量など▲約383万円
譲渡所得にかかる税金▲約532万円
最終的な手取り約4,086万円

となりました。

つまり、

「5,000万円で売れる土地」=「5,000万円の現金が手に入る」

ではありません。

他の条件と比較するときには、5,000万円ではなく、実際に手元に残る約4,086万円を基準に考えることが大切です。

親がいくらで買ったか分からない場合はさらに注意

昔から家族が所有している土地では、

「親がいくらで買ったのか分からない」

ということもあります。
この場合、注意が必要です。

取得費が分からない場合は、売却価格の5%を取得費として計算する方法があります。
5,000万円で売却した場合なら、取得費は250万円です。

同じ条件で計算すると、

5,000万円− 取得費250万円− 売却費用383万円= 4,367万円

約4,367万円が利益(譲渡所得)となり、

4,367万円× 20.315% = 887万円

長期譲渡所得なら税金は概算で約887万円です。

5,000万円− 売却費用383万円− 税金887万円= 手取り3,730万円

最終的な手取りは、

約3,730万円

まで下がります。😱

親の購入時の売買契約書などが見つかるかどうかで、手取りが数百万円変わることもあります。

そのため、相続した土地を売る場合は、査定を取るだけではなく、

「親はいくらでこの土地を買ったのか」

も早めに確認しておくことをおすすめします。

控除や特例を探す

ここまでの計算には、特別な税制優遇を入れていません。
税金が安くなることがあるので、何かの控除や特例に当てはまらないか見ておきましょう。数100万変わります。

3,000万円控除

相続した実家を売却する場合は、一定の条件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる「相続空き家の3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。

2026年10月現在、この制度は2027年12月31日までの一定の売却が対象です。相続人が3人以上の場合は、1人あたり最高2,000万円となります。

取得費加算の特例

また、相続税を支払っている場合は、一定期間内に売却することで、相続税の一部を取得費に加算できる「取得費加算の特例」を利用できることもあります。
※相続空き家の3,000万円特別控除と取得費加算の特例は、同じ不動産の売却について併用できません。

使える特例によっては、税金が大きく下がる可能性があります。

ケースによって追加でかかる費用

最後です。
今回のシミュレーションとは別のパターンで、売却した時、場合によってかかる費用を紹介しておきます。

相続登記

土地がまだ親名義になっている場合は、売却前に相続登記が必要です。

登録免許税のほか、司法書士に依頼する場合は司法書士報酬もかかります。

抵当権の抹消

住宅ローンなどの抵当権が残っている場合は、売却時に抵当権を抹消する手続きが必要になります。

司法書士へ依頼する場合は、その費用も必要です。

家財道具の処分

相続した実家に家具・家電・衣類などが残っている場合、処分費がかかることがあります。

ただし、必ず先に処分する必要があるとは限りません。

家財道具が残った状態で売却できる場合もあるため、処分する前に相談したほうが高く売れる秘訣です。詳しくは「家具や荷物が残った状態で売れる?」で紹介しています。

解体時の追加費用

解体中に、

  • アスベスト
  • 地中埋設物
  • 古い基礎
  • ブロック塀
  • 大きな庭木や庭石

などが見つかると、追加費用が発生することがあります。

入居者がいる場合の立退料

賃貸中の建物を空室にしてから売却する場合、状況によっては入居者への立退料が必要になることがあります。

一方で、入居者がいる状態のまま収益物件として売却できる場合もあります。

先に退去してもらうのではなく、現在の状態で売却できるか確認してから判断するとよいでしょう。

まとめ

「最終手取り」を確認しましょう。

今回のシミュレーションでは、5,000万円で土地を売却した場合、

親の取得費が2,000万円なら手取り約4,086万円

となりました。

一方、取得費が分からずない場合は、手取りは約3,730万円

まで下がります。

5,000万円 − 4,086万円 = 約914万円
5,000万円 − 3,730万円 = 約1,270万円

5000万円で売却する場合は約1000万円ほど差し引かれますね。

最後に、記事に出てきた式をおさらいします。

売却にかかる費用

仲介手数料+解体費+測量費+印紙税

課税される利益の計算法

売却価格 − 取得費 − 売却にかかった費用 = 利益

税金の計算

利益×税率=税金

手取りの計算法

売却価格 −売却にかかった費用−税金=手取り

もし1度だと分からなくても、何度も読み返して少しずつ理解していけば大丈夫です。
ご自身の場合は手取りいくらになるか?この記事に戻ってきて、計算式にぜひ当てはめてみてください。

「結局、最終的にいくら手元に残るのか」

を確認することが大切です。

これを読んだ方は不動産の知恵がアップグレードされましたね。
みんなで良い不動産取引ができるように、頑張りましょう☺️